熱硬化性樹脂
熱硬化性樹脂の特徴とは?

20世紀初頭に発見されたベークライトは世界初の熱硬化性樹脂として知られています。それ以後、熱硬化性樹脂(Thermoset (polymer / resin))は、電気材料、日用品材料として熱可塑性樹脂に先行して使用されてきました。成形加工の能率に劣るため熱可塑性樹脂に比べて生産量は小さいものの、その物性が着目され、独自の利用分野を確立しています。
熱硬化性樹脂の特徴
熱可塑性樹脂と比較した際の以下の5つの特徴により、構造材料、電気絶縁材料、耐食材料、耐熱材料、積層材料として活用されています。
- 成形材料の基材として用いられる場合が多い
- 耐熱性、機械的性質、電気的性質、硬さ、寸法性度に優れるものが多い
- 樹脂組成の大幅な変更が可能であり、補強材、充填剤の利用域も大きい
- 設計の自由度が大きく、金属の挿入や他の素材との一体成形が容易である
- 三次元構造を形成するため、加熱しても溶融しない
代表的な熱硬化性樹脂の種類と特徴
名称 | 記号 | 特徴 |
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フェノール樹脂 | PF |
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ユリア樹脂 | UF |
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メラミン樹脂 | MF |
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エポキシ樹脂 | EP |
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不飽和ポリエステル樹脂 | UP |
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ポリウレタン樹脂 | PUR |
1.「フォームタイプ(硬質/半硬質/軟質)」:成形時に発泡させる。樹脂の弾性によっても区別される 2.「非フォームタイプ」:成形時に発泡させない |
ジアリルフタレート樹脂 | DAP |
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シリコーン樹脂 | SI |
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アルキド樹脂 | ALK |
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