切削加工に利用される樹脂材料について
切削加工に使用される主な樹脂材料の説明をいたします。樹脂プラスチックは素材によってと特性が違い様々な分野において使い分けをしなければなりません。また素材によって加工性も違いますので、材料の硬さ、変形具合を理解しなければ切削加工が上手くできない事もあります。工具、切削スピードも良く見極めることが重要です。
弊社では樹脂の加工を中国工場で行い 低コスト、高品質にてお客様に納入することが可能です。
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切削加工に使用される主な樹脂材料
樹脂切削加工における注意点
樹脂の切削加工にはいくつか特有の難しさがあり、これらは金属の切削加工と異なる点が多いです。以下に、樹脂加工でよく見られる難点をまとめます。
1. 熱による変形
- 樹脂は金属に比べて熱伝導性が低く、加工中に発生する熱が材料にこもりやすいため、熱で軟化し、変形や寸法精度の低下が起こりやすいです。特に、ポリカーボネート(PC)やアクリル(PMMA)などは熱変形に敏感です。
- 対策: 切削速度を抑え、冷却剤やエアブローを使用して熱の蓄積を防ぎます。
2. バリや割れの発生
- 樹脂の種類によっては、切削加工時にバリや割れが生じやすいです。特に硬くて脆い樹脂(例えばPEEKやPPSなど)は、切削時に割れやすく、柔らかい樹脂はバリが出やすいです。
- 対策: 刃物の鋭利さを保ち、適切な送り速度と切削条件を設定します。
3. 寸法安定性の確保が難しい
- 樹脂は湿気や温度の影響を受けやすく、吸湿性が高い材料(ナイロンなど)は加工後に寸法変化が起こりやすいです。また、加工時の温度で膨張し、冷えると収縮するため、精密な寸法管理が難しいです。
- 対策: 切削後に一定時間放置し、寸法の安定性を確保したり、温度管理された環境で加工を行います。
4. 摩擦による表面粗さ
- 樹脂は柔らかいため、切削工具の摩擦で表面に削りカスが残りやすく、また仕上がりが粗くなることがあります。PTFEなど低摩擦の樹脂は特に表面が粗くなりがちです。
- 対策: 刃物の鋭利さを保つ、回転速度と送り速度を適切に調整することで、表面の仕上がりを向上させます。
5. 切りくずの処理
- 一部の樹脂は加工中に切りくずが絡みやすく、機械に巻き付いたり、次の加工に影響を及ぼすことがあります。POMやナイロンは、切りくずが長くなりやすい特性を持ちます。
- 対策: 切りくずを細かくするために工具の回転速度や送りを調整し、エアブローなどで切りくずを除去します。
これらの難点を克服するために、工具の選定や加工条件を調整し、経験豊富なオペレーターの技術が重要です。また、加工前に樹脂素材を乾燥させたり、低温の冷却剤を使用することで、精度や品質を向上させる工夫がされています。
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