海外の切削加工工場の監査ポイント
海外の切削加工工場を監査する際には、品質管理、生産管理、設備管理、安全管理、そしてコンプライアンスなど、幅広い観点でチェックする必要があります。以下に主な監査ポイントを挙げます。
1. 品質管理(Quality Control)
- ISO認証の有無(ISO 9001 など)
- 品質管理体制(QC工程表、管理図の有無、定期的な測定・検査体制)
- 測定機器の校正(定期校正の記録、測定機器の管理状況)
- 作業標準の有無(作業指示書やSOPが整備されているか)
- 不良品の管理(不良品発生率、対策の記録、是正処置の有無)
- トレーサビリティ(原材料・部品のロット管理、製品の履歴管理)
2. 生産管理(Production Management)
- 生産計画の管理方法(ERPやMESなどの導入状況、計画と実績の乖離)
- 在庫管理(原材料・半製品・完成品の在庫管理方法、FIFOの実施)
- 納期遵守率(納期遅延の頻度と原因分析)
- 生産ラインのレイアウトと物流(ムダな動線の有無、作業効率)
- サプライチェーンの安定性(原材料調達のリスク管理)
3. 設備管理(Equipment Management)
- 設備のメンテナンス状況(定期点検記録、突発故障の頻度)
- 主な設備の種類・年式・メーカー(設備の老朽化、更新計画)
- 工具・治具の管理(適切な保管と使用、交換記録)
- 切削液・潤滑油の管理(種類、交換頻度、廃棄処理方法)
4. 労働環境・安全管理(Workplace Safety & Environment)
- 作業員の教育・資格(OJTの記録、必要な資格の取得状況)
- 労働環境の安全性(防護具の使用、作業エリアの整備状況)
- 火災・災害対策(消火設備、避難経路、訓練実施状況)
- 有害物質の管理(MSDSの整備、適切な保管と廃棄処理)
5. コンプライアンス・法規制対応(Compliance & Legal Requirements)
- 現地法規の遵守(環境規制、労働基準法、輸出入規制など)
- 人権・労働基準の順守(児童労働・強制労働の防止、適正賃金の支払い)
- 機密情報の管理(顧客データ・設計図面の保護)
6. コミュニケーション・取引関係(Business Relationship)
- 現地スタッフの対応力(問題発生時のレスポンス、技術対応力)
- 日本側との連携のしやすさ(言語の壁、対応スピード)
- 改善提案の有無(自主的な改善活動、コストダウン提案)
監査時には、チェックリストを準備し、実際の作業現場を見学しながら質問するのが効果的です。実態と報告書の整合性を確認し、問題点があれば具体的な改善策を提案できるようにするとよいでしょう。
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