冷間圧延鋼板の絞り加工~SPCE,SPCD,SPCE~
岐阜精器工業では冷間圧延鋼板(SPCE,SPCD,SPCE)の絞り加工を得意としています。
弊社の絞り加工と無酸素銅、タフピッチ銅、リン脱酸銅特徴を交えて解説させていただきます。
■絞り加工とは What is Drawing Compound?
絞り加工とはプレス加工のひとつで、一枚の金属の板をプレス機にセッティングした金型にて絞り込み(圧縮し)凹状に加工し、繋目の無い容器形状に成形する技術です。円筒絞り、角絞り、異型絞りなど金型仕様を変えれば様々な形状を作り出すことができます。
絞り加工はプレス加工の種類の中で最も金型の設計が難しいと言われています。
また金型・機械・加工条件などのバランスがうまくかみ合ってこそ、シワやひずみ・割れの無い絞り加工を実現する事が出来ます。
当社は冷間圧延鋼板SPCE,SPCD,SPCEの絞り加工を非常に得意としています。
絞り加工に関してはこちらをクリック → 『絞り加工について』
■冷間圧延鋼板の種類・特性
冷間圧延鋼板(冷延板)は、鋼板の種類(冷延板、熱延板)のひとつで、酸洗した熱間圧延コイルをロールによる冷間圧延機によって、
板厚を0.4~3.2mmまで薄く圧延したあと、焼きなましおよび調質圧延したものをいう。この冷間圧延鋼板は、プレス成形性や表面平滑性に優れた鋼板であり、自動車用の車体の大部分に使用されている。
材質的に一般用、絞り用、深絞り用などがある。錆びやすい性質を持つため、SPCCの加工後には塗装やメッキ処理などの錆対策が必須です。
SPCC:一般用
SPCC-T(Test):引張試験の値を保証したもの
SPCD(Deep Drawn):絞り用
SPCE(Deep Drawn Extra):深絞り用
SPCF:非時効性深絞り用
SPCG:非時効性長深絞り用
■冷間圧延鋼板 絞り加工について
SPC材は硬度が低くとても柔らかい材料です。絞り加工を行う際にはクラック、割れなどを考慮して金型設計を行う必要があります。伸びもあり、絞りやすい材料ではります。特使SPCE、SPCDは深絞り加工に特に優れている材料。SPC材の特性を考えて金型設計、工程調整を行うことが重要です。
弊社は特にSPCDの加工実績が多くあります。
■冷間圧延鋼板のメッキ処理
冷間圧延鋼板は空気中にて酸化してしまいますので、耐食性に優れている材料ではございません。そのため加工後に表面処理を施すのが最適とされています。
弊社では冷間圧延鋼板への以下の表面処理に対応しております。
鍍金→ ニッケルメッキ、クロム鍍金、スズ鍍金、亜鉛メッキ、金メッキ
その他→ バフ研磨、ヘアーライン加工、熱処理、接着、ロウ付け
SPC材の加工事例
SPCD加工事例1
ポンプ関連部品 |
加工内容 |
材料 SPCD T=1.0㎜
金型 単発プレスにて絞り加工対応 処理 クロメート処理
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SPCD加工事例2
電源ケース |
加工内容 |
材料 SPCD T=1.0㎜
金型 単発プレスにて絞り加工対応 処理 ニッケルメッキ 特徴 角絞り加工
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その他 絞り加工事例
SUS 304 | SUS316L | SUS 304 | リン脱酸銅 C1220 |
岐阜精器工業ではチタン/純チタン以外にも様々な材料の加工実績がございます。
アルミ、ステンレス、鉄、パーマロイ、電磁鋼板などお客様の要望に合わせて加工いたします
その他加工事例はこちら→ 『加工事例』